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末梢神経難病シャルコー・マリー・トゥース病(CMT) 原因遺伝子と長鎖非コードRNAが関連 ― ショウジョウバエモデルを用いて明らかに ―

 シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)は、思春期から青年期に発症する末梢神経系の異常により、徐々に四肢の感覚と運動能力が障害される疾患です。CMT患者は日本でおよそ6千人、全世界では推定250万人と言われています。これまでに80個以上のCMT原因遺伝子が同定されていますが、CMTの治療薬や治療法は未だ確立されていません。染色体工学研究分野の山口政光教授と修士課程大学院生村岡夕香さんらは、京都府立医科大学神経内科学グループと協力して、CMT原因遺伝子FIG4と長鎖非コードRNAが関連していることを発見しました。この発見は、現在エキソーム(Exome)解析を中心に進められているCMTの遺伝子診断において、non-coding領域解析の必要性を示すものとして注目されます。本研究は2018年8月27日に学術雑誌Experimental Neurologyにオンラインリリースされました。

Genetic screening of the genes interacting with Drosophila FIG4 identified a novel link between CMT-causing gene and long noncoding RNAs.

Muraoka Y, Nakamura A, Tanaka R, Suda K, Azuma Y, Kushimura Y, Lo Piccolo L, Yoshida H, Mizuta I, Tokuda T, Mizuno T, Nakagawa M, Yamaguchi M.

Exp Neurol. 2018 Aug 28;310:1-13. doi: 10.1016/j.expneurol.2018.08.009. [Epub ahead of print]

PMID:30165075