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昆虫工学研究分野

教授 森 肇

Hajime Mori, Ph.D. Professor

HP

昆虫の中でも、カイコは長い歴史の中で人によって馴化されてきたため、今では人の手を借りずに自然界で自生することができなくなっています。このことは、遺伝子を操作したカイコが野外にでて環境に影響を与えることがないということを意味します。また、人工飼料無菌飼育技術も開発され、工場内で無菌的にカイコを育てることもできるようになりました。こうしたことから、遺伝子組換えによって新しい性質をもった個体を作りだし、産業利用していく上でカイコは好都合な生物だといえます。さらに、カイコの病気に関する研究も進んでおり、カイコにかかる病原体のいくつかをバイオテクノロジーに利用できるようになっていま す。

研究・教育

近年、バイオテクノロジーの進歩により、産業における昆虫機能の利用法は大きく様変わりしてきました。昆虫工学研究分野では、カイ コにかかる昆虫ウイルスや、カイコの生体機能を利用したバイオテクノロジーに関する教育・研究に取り組んでおり、また、昆虫を用いた産業に貢献していくこ とを目的としています。その一環として、昆虫ウイルスの封入体タンパク質である多角体タンパク質の構造解析を行い、多角体の結晶化と解離の仕組みや、多角 体へのタンパク質固定化の仕組みを明らかにしてきました。この多角体に関する知見に基づき、増殖因子を固定化した多角体を用いた哺乳類細胞の分化・増殖のコントロール技術の開発を行い、再生医療分野に貢献することを目指しています。加えてカイコ個体の染色体遺伝子を人為的に組換えるトランスジェニック技術 を開発し、新しい有用性を付加した絹繊維の開発やタンパク質の生産性に優れたカイコ個体の開発を目指しております。

研究課題

  1. 細胞増殖因子を固定化したサイポウイルス多角体による細胞増殖制御
  2. 殺虫タンパク質固定化多角体を用いた昆虫防除法の開発
  3. 細胞増殖因子活性を持つ絹糸を生産するカイコの開発と利用
  4. 遺伝子組換え技術を応用した繭糸成分の人為制御

業績

  1. Kotani E, Yamamoto N, Kobayashi I, Uchino K, Muto S2, Ijiri H, Shimabukuro J, Tamura T, Sezutsu H, Mori H (2015) Cell proliferation by silk gut incorporating FGF-2 protein microcrystals. Scientific Reports 5, 11051.
  2. Kotani E., Muto S., Ijiri H., Mori H. (2015) Bombyx mori nucleopolyhedrovirus nucleic acid binding proteins BRO-B and BRO-E associate with host T-cell intracellular antigen 1 homologue BmTRN-1 to influence protein synthesis during infection. Journal of General Virology 96, 1947-1956.
  3. Matsumoto G1, Hirohata R, Hayashi K, Sugimoto Y, Kotani E, Shimabukuro J, Hirano T, Nakajima Y, Kawamata S, Mori H (2014) Control of angiogenesis by VEGF and endostatin-encapsulated protein microcrystals and inhibition of tumor angiogenesis. Biomaterials 35, 1326-1333.
  4. Bigger, K., Kotani, E., Furusawa, T, Storey, K. (2013) Expression of freeze-responsive proteins, Fr10 and Li16, from freeze-tolerant frogs enhances freezing survival of BmN insect cells. FASEB J. 27, 3376-3383.
  5. Matsumoto G1, Ueda T, Shimoyama J, Ijiri H, Omi Y, Yube H, Sugita Y, Kubo K, Maeda H, Kinoshita Y, Arias DG, Shimabukuro J, Kotani E, Kawamata S, Mori H (2012) Bone regeneration by polyhedral microcrystals from silkworm virus. Scientific Reports 2, 935.

研究室

URL https://sites.google.com/site/konchuukougaku/
教授

森 肇

e-mail:hmori [–at–] kit.ac.jp

教授

小谷 英治

e-mail:kotani [–at–] kit.ac.jp

Research Gate:https://www.researchgate.net/profile/Eiji_Kotani

助教

高木 圭子

e-mail:ktakaki [–at–] kit.ac.jp